2009年02月02日(月) 23時32分
「闇社会の守護神」預かり金詐欺…無罪主張へ 4日に初公判(産経新聞)
弁護士として依頼人の男性から預かった9000万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた元特捜検事、田中森一被(65)=別の詐欺罪で服役中=の初公判が4日、大阪地裁で開かれる。田中被告は「詐欺の意図はなく、正当な報酬だった」などと無罪を主張し、古巣と全面対決する意向だ。
関係者によると、田中被告は被害者の元金融業の男性との民事訴訟で9000万円の支払い命令が確定していることから、昨年末に一部返金で男性との間で示談を成立させた。すでに3000万円を支払い、残りは1000万円という。
起訴状によると、田中被告は平成14年10月、出資法違反事件で福岡県警の家宅捜索を受けた男性から弁護を依頼され、男性が持っていた9000万円について「警察に発覚したら犯人と分かってしまう。落ち着くまで預かる」と持ちかけてだまし取ったとされる。
田中被告は大阪、東京両地検特捜部で敏腕検事として知られたが、昭和63年に弁護士に転身した後は、広域暴力団最高幹部らと親交を深めて「闇社会の守護神」と呼ばれた。平成12年に石橋産業の巨額手形詐欺事件で東京地検特捜部に逮捕、起訴され、昨年2月に最高裁で懲役3年の実刑判決が確定。3月末の収監直後の4月7日、大阪地検特捜部に逮捕された。
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