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2009年02月02日(月) 23時00分

工程表あす決定 公務員制度改革、人事院了解なしでも中国新聞

 河村建夫官房長官と甘利明行政改革担当相は二日夕、人事院が「内閣人事・行政管理局」への機能移管に反発している問題をめぐり官邸で協議し、人事院の了解が得られなくても移管を明記した「工程表」を三日に政府決定する方針で一致した。国家公務員制度改革推進本部(本部長・麻生太郎首相)の会合で決定する。

 甘利氏は協議後、官邸で記者団に「機能移管は変わりなく決定する。これができないと百年に一度の公務員制度改革はできなくなる」と述べ、原案通り決定する意向を強調した。

 河村氏はこれに先立つ記者会見で「人事院の考えは聞くが(人事局設置の)法案は政府の責任でやる」と述べ、人事院の同意を得ないまま移管を決定する可能性に言及した。

 人事院の谷公士たに・まさひと総裁は、これまでの甘利氏との協議で「人事院の基本に触れることは譲れない」と組織の現状維持を要求。争議権や団体協約締結権など、労働基本権が制約されている公務員の代償としての人事院機能は移管できないと主張していた。工程表は、人事院が一月三十日の同推進本部会合をボイコットしたため、決定を先送りしていた。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902020303.html