住民基本台帳カードを発行する際の手数料を無料化している地方自治体は、今年一月五日時点で三百六十三市区町村に上ることが二日、総務省の調査で分かった。昨年四月一日時点の二百二十一市区町村から64・3%増加した。
総務省は「手数料を無料化した自治体に対する財政支援を二〇〇八年度から拡充した成果が出ている。カード普及に向けてさらにPRを強めたい」と話している。
住基カードの発行について総務省は、〇三年度から手数料の有無にかかわらず一枚当たり千円の特別交付税を市区町村に配分していたが、普及促進のため〇八年度から三年間に限り、手数料が無料の自治体には五百円上乗せし千五百円にしている。
無料化している自治体数を都道府県別でみると、長野が三十九で最も多く、沖縄が三十五、北海道が二十九など。京都、徳島、高知の三府県では全市町村が有料だった。総務省によると、有料自治体の大半は発行時に五百円を徴収している。
住基カードの昨年十一月末現在の発行枚数は約二百八十三万枚で、人口に対する普及率は2・2%にとどまっている。