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2009年02月01日(日) 12時42分

集めた15億「運用失敗で残金200万」逃避行の主婦釈明読売新聞

 高配当を約束し、知人ら約200人から15億円以上とされる資金を集めながら、行方をくらましていた大阪府泉佐野市の主婦(54)が31日、読売新聞の取材に応じ、着物などを売却してつくった数百万円を“逃走資金”に、家族と車で寝泊まりしている現状などを明らかにした。

 残った出資金は200万円に満たず、「運用に失敗した。刑事責任を追及されれば、甘んじて受けたい」と涙交じりに話した。

 本紙記者が主婦の知人を通じて連絡を取り、大阪市内で取材した。

 主婦の説明によると、株取引を始めたのは約20年前。予想以上に利益が出たため、自宅を改築したり、着物や貴金属を次々と購入したりした。うわさが口コミで広がって運用を頼まれるようになり、7〜8年前からは本格化した。

 運用は証券会社を通じて行い、月2〜3%の配当も出していたが、米大手証券会社リーマン・ブラザーズが破綻(はたん)した「リーマンショック」で状況が一変。着物や貴金属を売って作った資金を、返還や配当金にあてるなど自転車操業に陥った。

 今年に入ってからは、資金の返還を求める出資者が続出。未明まで「金を返せ」と言われるなど心身共に疲れ果て、26日早朝に家族で家を出た。

 主婦は、出資金の私的流用を否定する一方、出資法に抵触する元本を保証しての資金集めについては認め、今後については、「弁護士と相談し、謝罪と出資金の返還方法を考えたい。法的な裁きも受けるつもり。本当に申し訳ないことをした」と話した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090201-00000020-yom-soci