2009年02月01日(日) 02時32分
<L&G>「訴訟取り下げれば解約」…詐欺表面化避けうそ(毎日新聞)
配当の見込みもないのに独自の電子マネー「円天」などを売り物にして多額の出資金を集めた健康寝具販売会社「エル・アンド・ジー(L&G)」(東京都新宿区、破産手続き中)が07年5月、「(民事訴訟を)取り下げれば解約に応じる」との文書を会員に送付していたことが分かった。この時期は、L&Gに解約請求や元金返還を求める訴訟が相次いでいた時期で、警視庁などの特別捜査本部は、詐欺的な手法が表面化するのをかわす狙いがあったとみている。【武内亮、町田徳丈】
L&Gは06年に約460億円の債務超過となり事実上破綻(はたん)。この年の年末までは一部会員に現金での配当を続けたが、07年2月に配当を電子マネーの円天に切り替えると一方的に通知し、解約を求める請求が相次いだ。
文書によると、解約を認めるとしたのは(1)1口5万9000円(手数料含む)を出資すると3年後に10万円を受け取ることができる「あかり価格」(2)1口100万円を出資すると3カ月で9%の利息が配当される「協力金」−−のいずれかの出資金を支払った会員。
波和二会長(75)は文書で「返金は08年2月を予定していましたが、前倒しで清算できると判断し分割払いします」と説明。「元金の返還訴訟を取り下げていただければ解約に応じます」などと説明していた。
返金時期は出資額に応じて3通り明示され、200万円未満の会員は07年9月と11月に分けて▽200万円以上500万円未満は07年9月と11月、08年1月に分けて▽500万円以上は07年9月以降毎月6回に分けて−−としていた。
しかし約束はほとんど守られず、解約や元金返還は実現しなかったという。L&G元幹部は「資金繰りは行き詰まっており、騒ぎが大きくならないように解約に応じるふりをした」と証言している。
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