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2009年02月01日(日) 01時07分

京都最古の禅寺・建仁寺の十一面観音座像が盗難読売新聞

 31日午後4時30分頃、京都市東山区小松町、臨済宗建仁寺の本坊で、厨子(ずし)に安置されていた江戸時代作の木造十一面観音坐(ざ)像(高さ約50センチ)がなくなっているのを、閉館のため見回り中の男性職員が気付き、東山署に通報した。

 本坊内の防犯カメラに、仏像らしきものを抱えて立ち去る男の姿が映っており、同署は窃盗事件として捜査している。

 同署の発表や同寺関係者によると、坐像は、本坊内の方丈(重文)の本尊で、文化財指定はされていなかった。別の職員が同日午後1時30分頃に団体客を案内した際にはあったという。

 本坊は毎日午前10時〜午後4時30分まで一般参拝客の拝観を受け入れ、方丈内の仏像はこの坐像のみだった。防犯カメラには、やや年配の小太りの男が、コートに隠すようにして仏像のようなものを持ち出す姿が映っていたという。

 建仁寺は1202年(建仁2年)、栄西によって開かれた京都最古の禅寺で、京都五山の第3位とされる臨済宗建仁寺派の大本山。同寺の浅野全雄・庶務部長は「ご本尊が、どういう扱いを受けているのか不安で憤りを感じる。早く返してほしい」と話していた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090201-00000002-yom-soci