気象庁は1日、浅間山(群馬、長野県、2,568メートル)の噴火警戒レベルを「レベル2(火口周辺規制)」から「3(入山規制)」に引き上げた。周辺の居住地域の近くまで影響を及ぼす噴火が切迫しているとして、山頂火口から4キロの範囲で噴火に伴う大きな噴石などに警戒を呼び掛けた。
浅間山がレベル3となるのは初めて。気象庁は、今後噴火した場合、火山灰でふもとの農作物に被害が出た2004年の中規模噴火と同程度になるとの見通しを示した。
レベル引き上げを受け、有料道路「鬼押ハイウェー」(群馬県嬬恋村、長野県軽井沢町)の一部が通行止めとなった。
気象庁によると、浅間山では1月以降、火山性地震がやや多い状態だったが、2月1日午前7時ごろから山頂直下が震源とみられる地震が増加。1日未明から、山頂の北北東約2・5キロにある傾斜計で、地下にマグマが入り込んだ際にみられる山体がわずかに膨らむ地殻変動を観測した。
浅間山では、04年9月と11月に相次いで中規模噴火があった。最初の噴火では火口周辺に直径3、4メートルの噴石、北東約6キロに同3センチ程度の噴石を飛ばした。噴火に伴う降灰は最も遠い所で、約300キロ離れた山形県東根市で観測された。
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