将棋の矢内理絵子女流名人(女王、29)と挑戦者・清水市代女流王将(40)の「アルゼ杯第35期女流名人位戦」5番勝負第2局が1日、千葉・野田市の関根名人記念館で行われる。決戦を前にした31日、両者が野田市入りし、対局場検分を行った。
1月25日の富山・黒部市での第1局に先勝した矢内は、マスクを着用して現れ「風邪を引いちゃいました。ドキドキしながら診察してもらいましたが、インフルエンザではありませんでした」と女王スマイル。
“近代将棋の父”といわれる関根金次郎13世名人を生んだゆかりの地で初のタイトル戦開催。清水は05年2月のNHK杯出場女流棋士決定戦(対中井広恵戦)で対局経験があり「(関根金次郎)支部の方々に親切にしていただいたので、また来ることができてうれしいです」と“ホーム感覚”を強調していた。
◆前夜祭開催 ○…野田東武ホテルで開催された前夜祭には、将棋盤のマスの数にちなみ、81人が招待された。報知新聞社・小松崎和夫社長は「おしどり夫婦による大盤解説会にもご期待ください」とあいさつ。1日の大盤解説会は、立会人の真田圭一7段と古河彩子女流2段による夫婦解説となる。
◆野田市合併記念 ○…5番勝負第2局は野田市の合併5周年記念事業として行われる。野田市と関宿町が合併したのは03年6月6日。関根名人記念館は合併を記念して、04年4月に「いちいのホール」5階に開設された。根本崇・野田市長は「野田市には有名な太郎と次郎がいます」と話し、旧関宿町が関根金次郎13世名人の出身地であるとともに、鈴木貫太郎元首相の本籍地であることも紹介した。
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