31日午前零時15分ごろ、滋賀県東近江市の無職・野瀬喜久子さん(73)方から出火、木造2階建て約150平方メートルを全焼し、焼け跡から1人の遺体が見つかった。東近江署が野瀬さんとみて確認を急いでいる。野瀬さんが足におきゅうを据えていた2階の部屋が特に激しく燃えていたことから、同署は何らかの原因でおきゅうが床に落ちて燃え移ったとみている。
同署によると野瀬さんはリウマチで10年以上前から足が悪く、2階にある3畳ほどの部屋で、毎日午後10時ごろから2時間ほどかけ足におきゅうを据えていたという。
出火に気づき野瀬さんは1階の寝室に急行、すでに寝ていた姉(75)に「火が出た」と知らせた。姉妹は水を入れたヤカンなどを手に2階に上がったが、火を消すことはできなかったという。
ここで姉が119番通報。しかし、火の様子を見るため再び2階へ上がっていた野瀬さんが、通報中の姉に対し「もう、どうもないで」と鎮火を知らせてきたという。ところがその直後、「やっぱりあかん」の声が。姉が2階を見上げると煙が立ちこめ、野瀬さんの姿は見えなくなっていた。姉は「逃げるで」と呼びかけたが野瀬さんの返答はなく、姉だけが何とか脱出、無事だった。
野瀬さんは一緒に暮らしていた妹が入院したため、最近は実質一人暮らしだったという。この日はたまたま、近所から姉が泊まりに来ていた。
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