2009年02月01日(日) 20時14分
浅間山の噴火危機 警戒レベル初の「3」(産経新聞)
気象庁は1日、浅間山で噴火が起きる可能性が高まったとして、噴火警戒レベルをこれまでの「2」(火口周辺への立ち入り規制)から入山規制の「3」に引き上げた。浅間山が「3」となるのは初めて。周辺の居住地域の近くまで影響を及ぼす噴火が切迫しているといい、噴火した場合は中程度規模と想定される。火口から半径4キロの範囲で、大きな石が飛散してくる可能性があり、警戒を呼びかけている。
気象庁によると、注意が必要な地域は、群馬県嬬恋村▽長野県小諸市▽同御代田町▽同軽井沢町。噴火した場合の被害について、火山灰でふもとの農作物に被害が出た平成16年と同程度になるとみている。このときは、断続的に噴火し、噴石が最長で2・7キロ飛んだとされる。
浅間山では昨年8月にごく小規模な噴火が複数回発生。今年に入り、火山性地震がやや多い状態が続いていた。2月1日朝になって山頂直下が震源とみられる火山性地震が増え、山がわずかに膨らむ変化も観測された。
噴火警戒レベルは気象庁が平成19年12月に導入し、レベル1の「平常」から5の「避難」までの5段階。浅間山では昨年8月にレベル2が出されて以降、火口周辺の登山道の立ち入り禁止措置が取られてきた。
関係自治体では、防災無線でレベル引き上げを告知するなどの対応に追われた。嬬恋村では有料道路「浅間−白根火山ルート」の一部区間が通行止めとなった。村は「山頂の半径4キロ以内に居住地域はないが、噴石に対する注意喚起をしていきたい」。長野県小諸市でも、市内2カ所にある登山口を閉鎖し、市営の「火山館」から職員を下山させた。市は「吹雪なので登山者がいる可能性は低いが、山中のスピーカーからも注意を呼びかける」としている。
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