2009年02月01日(日) 20時07分
<ラグビー>勝利手繰り寄せたキック 三洋電機の入江(毎日新聞)
ラグビーのトップリーグMS杯準決勝、同点で迎えた後半35分、三洋電機はゴールまで35メートルの位置で反則を得ると、迷わずPGを選択した。
キッカーは、ここまで40メートル級3本を含めPG5本を決めているSO入江。この時点ではトライ数で下回っており、同点のままでは敗れてしまうというプレッシャーの中、逆風をもろともしないキックで勝ち越しに成功した。
元ニュージーランド代表の正SOブラウンを負傷で欠く三洋電機にとって、入江の出来が鍵だった。防御の際のタッチキックなどがいま一つで「ピンチを招いた」と反省したが、前半35分にはインゴールへの絶妙のキックでトライにつなげるなど、勝負どころでのプレーが光った。キッカーとしてもPGだけで18点を稼ぎ「1回1回集中してけった」と笑顔を見せた。
サントリーの出足に押されて試合開始早々に8点のリードを許すなど、楽な展開ではなかった。だが後半に入って「PG合戦」の様相を呈する中、反則数を相手の半分近くに抑えたことが勝利を手繰り寄せたともいえる。リーグ戦でも反則数は14チーム中最少。主将の榎本が「(ゲーム中に)徐々に修正して、自分たちのラグビーを崩さずにやれた」と胸を張るのも納得できる試合だった。【野村和史】
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