大麻取締法違反容疑で逮捕された大相撲の十両力士
引退届を受理した場合、相撲協会は若麒麟容疑者に対して処分を科すことができなくなる。相撲協会の武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は「(処分は)厳しくできるなら厳しくしたい」と語り、理事会で解雇やさらに重い除名などの処分を科す方針を示唆した。
若麒麟容疑者は三十一日午前、接見した弁護士に引退を申し入れた。これを受け、尾車親方は相撲協会に引退届を提出後、東京・両国国技館で記者会見。「本人から引退するとの申し出があった。わたしも師匠として同じ気持ちだ。協会にこれ以上籍を置いておくと、土俵が汚れる」と話した。
また三十一日午後には、若麒麟容疑者が所属する二所ノ関一門の親方衆が両国国技館で緊急会合を開催し、再発防止を申し合わせた。
昨年九月に再発防止検討委員会が実施した簡易尿検査で、同容疑者を3度目の検査でようやく陰性と判断した経緯があり、出席者によれば、一部親方から「あの時の検査について詳しく聞きたい」との質問が出た。これに対し、検査に立ち会った秀ノ山副委員長(元関脇長谷川)は「検査は専門の先生がやったのだから、正確なものだと断言できる」と返答したという。