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2009年02月01日(日) 00時01分

「以前から葉巻混ぜ吸引」 若麒麟容疑者の供述矛盾も中国新聞

 大相撲の十両力士、若麒麟真一わかきりん・しんいち(本名・鈴川真一すずかわ・しんいち)容疑者(25)の大麻所持容疑事件で、若麒麟容疑者は神奈川県警の調べに「葉巻の中身をくりぬき、大麻と混ぜて葉巻に戻して吸う方法で、以前から吸っていた」と具体的な吸引方法を供述していることが三十一日、分かった。

 供述によると、逮捕現場となった東京・六本木の音楽CD販売店の事務所には三年前から出入りし、事務所で逮捕直前の一月三十日と二十九日の二度吸引したという。ただその後、「吸引は二度だけだ」と供述が変遷したり、あいまいな点もあるため県警が慎重に裏付けを進めている。一方、「(所属する部屋の)尾車親方には迷惑を掛けた」と反省の言葉も口にしている。

 日本相撲協会は昨年九月に実施した尿検査で、若麒麟容疑者の陰性が確認できず、三度目の検査で陰性を確認した。県警はこの経緯を重視し常習的に大麻を吸引した可能性もあるとみて捜査。入手の経緯を中心に調べを進め、ほかにも大麻を所持するなどしていた仲間がいないか確認する。

 県警は若麒麟容疑者を一日に送検。週明けに大麻以外の薬物検査を実施する。

 若麒麟容疑者の供述によると、一緒に同じ容疑で逮捕された友人でミュージシャンの平野力ひらの・つとむ容疑者(30)とは、三年前に六本木でCDを販売している人物の紹介で知り合ったという。「一年くらい前に飲み屋で知り合った」としている平野容疑者の供述と食い違いがあり、県警が経緯を詳しく調べている。

 また県警が、東京・渋谷にある音楽CD販売店の社員の男(21)を別の人物への大麻譲渡容疑で三十日に逮捕していたことも分かった。販売店の事務所は、東京・六本木の若麒麟容疑者らの逮捕現場となったマンションの一室で、県警は社員の男と、接点の有無についても捜査する。

 県警によると、若麒麟容疑者は逮捕時、洋服に帽子姿。所持していた乾燥大麻は約十六グラムで、葉巻の葉と一緒にティッシュに包まれていた。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902010113.html