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2009年02月01日(日) 19時32分

<ラグビー>狂った勝利へのシナリオ 神戸製鋼毎日新聞

 ラグビーのトップリーグMS杯準決勝、神戸製鋼は序盤から、素早いサポートの組織防御で耐えに、耐えた。ロースコアの展開は狙い通り。だが、東芝に接点で圧力をかけられ、次第に反則が増えていく。勝利へのシナリオは、二つのシンビン(10分間の一時的退出)、自信を持つスクラムの誤算で狂った。

 ベテランのフランカー伊藤は「不完全燃焼。反則が多くて自滅した」と悔やんだ。前半26分、伊藤がシンビンとなった直後に先制トライを奪われた。その後は鬼気迫るタックルで東芝の外国選手を押し返し、「7人スクラム」で踏ん張った。だが、伊藤が戻った直後の37分。自陣ゴール前の相手ボールスクラムで、東芝に巧みに押し込まれた。防御は後手に回り、菊池のタックルも突破され、ヒルに2本目のトライを許した。

 風上の後半もシンビン中に2トライを失った。昨年12月のリーグ戦は、東芝のシンビン中に着実にトライを重ねて大勝したが、対照的な内容に終わった。

 昨季までのようにフィジカル面では当たり負けず、防御も格段にレベルアップした。半面、攻撃は未成熟なまま。前半6分に切り札のWTB大畑が左肩を負傷して退いたとはいえ、勝敗が決した後の1トライでは寂しい。現役時代は創造性豊かなプレーが売りだった平尾総監督は「もう少し気の利いたプレーをしないと。まだ良い子ちゃんですわ」。歯がゆそうに苦笑した。【井沢真】

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