「円天」と称する疑似通貨を発行し、多額の出資金を集めた健康寝具販売会社「エル・アンド・ジー(L&G)」(東京、破産手続き中)が、一九九〇年から大幅な債務超過が続いていたのに取引先には資産超過とする決算を報告していたことが三十一日、分かった。
L&Gとグループ会社間の取引で決算上、数億円の食い違いがあることも判明。決算偽装の疑いがあり、警視庁と宮城、福島両県警の合同捜査本部は経理担当幹部らの聴取を続け、金の流れについて詰めの捜査を進めている。
合同捜査本部は組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の疑いで、L&Gの
関係者によると、L&Gは取引先に公開した二〇〇六年六月期決算で、五億円の資産超過と報告。しかし、破産手続きで東京地裁に提出された同期決算は、四百六十億円の債務超過だった。会計上は負債に分類される預かり金を、取引先への報告では四千六百万円としていたのに、地裁提出の決算では五百七十八億円となっていた。
同社の債務超過は一九九〇年決算から続いていたという。
破産管財人の