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2009年02月01日(日) 16時29分

伯の被爆者協会長が半生語る中国新聞

 ブラジル被爆者平和協会(旧在ブラジル原爆被爆者協会)会長で広島市佐伯区出身の森田隆さん(84)が半生を語る会が31日、広島市中区の原爆資料館であった。市民ら約90人が被爆や移住、被爆者運動などの体験談に聞き入った。

 当時、憲兵だった森田さんは爆心地から1.3キロで被爆。大やけどを負いながら2日間廃虚を歩き回り、2年後には白血球が異常に増える症状に苦しんだ。「奇跡的に生かされたという実感が私の原点」と語った。

 1955年にブラジルへ移住し、84年に同協会を設立。訴訟などを通じて日本の被爆者との援護格差解消を目指す活動が始まった。「同じ被爆者なのに政府は国外へ出た日本人に冷たかった」と、悔しさを思い起こしながら振り返った。

【写真説明】「援護がないままブラジルで亡くなった仲間を思うと胸が痛む」と語る森田さん

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200902010251.html