ナベヅル飛来数を回復し、農村振興策を話し合う「ツルが舞う豊かな農村を考えるシンポジウム」が31日、周南市八代の市鶴いこいの里交流センターであった。「人間に安心安全な環境づくりはツルにも優しい」と一致した。
地元の農業や市民団体でつくる八代地区自然再生協議会などが主催し、住民ら約200人が参加。鹿児島県出水市と八代でナベヅルの観察を続ける北九州市の西田智さん(68)や兵庫県豊岡市でコウノトリを守る米づくりを普及している県豊岡農業改良普及センターの西村いつき課長(45)、八代の農業法人代表ら6人が意見交換した。
西田さんは「四国に飛来するツルを呼び込むには安全に過ごせる場づくりが大切」と強調。西村さんは「思いと夢のある人が実現を信じれば、人の輪ができる」と、実践の大切さを訴えた。
【写真説明】シンポジウムでツルの増羽や農業振興の方策を語り合うパネリストやコーディネーター