子どもの体力向上推進フォーラム(文部科学省、広島県教委主催)が31日、広島市中区の広島国際会議場であり、五輪出場経験者3人が家庭や学校、地域ぐるみでスポーツを楽しみ、継続することの大切さを訴えた。約450人が参加した。
アテネなど3大会連続で競泳女子平泳ぎに出場した田中雅美さん(29)と、アトランタ五輪サッカー代表の城彰二さん(33)がトークショーを展開。田中さんは不振に終わったシドニー五輪で引退が頭をよぎったことを明かし「コーチや栄養士に支えられてスタート台に立っていることに気付き、もう一度頑張る気になった」と振り返った。城さんは友達や家族の励ましで厳しい練習を耐え抜いた経験を紹介した。
続くシンポジウムでは、モントリオール五輪女子走り高跳びに出場した広島市立大の曽根幹子准教授が「今の子どもは通学や遊びに制約があり、日常で体力を養えなくなった」と述べ、地域ぐるみで活動時間を担保する必要性を強調した。
【写真説明】仲間とともにスポーツを楽しむことの大切さを訴える田中さん(右)と城さん