江津市の二宮町や千田町などにまたがる高野山一帯に島根県が建設していた江津高野山風力発電所の運転開始式が31日、近くの二宮交流館であった。県立の風力発電所は隠岐の島町の隠岐大峰山に次いで2カ所目。2万700キロワットの定格出力は自治体経営の風力発電では国内最大という。
開始式には県や地元の協力者ら150人が出席。松尾秀孝副知事が「二酸化炭素の削減効果があり、地域振興にも寄与できる」とあいさつした。風車ごとに「江高麻呂(えこまろ)」などの愛称を付けた津宮小2年石原加菜さんら12人の児童と地元の建設事業推進協議会の高尾富隆会長たちに感謝状が贈られた。
長さ45メートルの羽根3枚を持つドイツ製風車9基が尾根に並ぶ。平均風速毎秒6.1メートルで年間3800万キロワット時を発電、中国電力に売る。二酸化炭素削減効果は年2万1000トン。
【写真説明】<上>風車に愛称を付けて、開始式で感謝状を贈られる児童<下>風車が並ぶ江津高野山風力発電所=昨年12月(撮影・福井宏史)