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2009年01月31日(土) 00時00分

職業訓練法人 1660万不正受給読売新聞

 青森市新城の職業訓練法人「青森職業訓練協会」(坂本重一会長)が2003〜08年度の6年間で、国と県からの補助金1656万3000円を不正受給していたことがわかった。県が30日、記者会見で明らかにした。受講生の数を水増しするなどして不正受給を繰り返していた。県は近く、不正に受け取った補助金の返還命令を出す方針で、職業訓練法人の設立認可の取り消しも検討している。

 国と県が6年間で交付した計5879万8000円の「認定職業訓練運営事業費補助金」のうち、計1656万3000円が不正受給と認定された。交付額を決める受講生の数を多めに装い、さらに、訓練時間も規定の時間より短縮して経費を節減していた。

 山形県の職業訓練校で08年夏頃、補助金の不正受給が発覚したことを受け、県は同10月に立ち入り調査を実施。訓練があるはずの曜日に訓練がないことが分かり調査を進めていた。それまでも、定期的な調査は実施していたが、県労政・能力開発課は、「書類もそろっていて、不正を見抜けなかった。甘かったと言えば甘かった」と話した。

 一方、同協会の奥山攻事務局長(63)は取材に対し、不正受給分は「運営費の補填(ほてん)にあてた」と説明し、県に提出する収支報告とは別の裏帳簿は理事会で承認されていたことを明かし、組織ぐるみで帳簿の改ざんを続けてきたことを認めた。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news/20090131-OYT8T00056.htm