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2009年01月31日(土) 16時06分

狭山茶葉から「東京紅茶」ブランド化目指す…東京・東大和読売新聞

木下さん(中央)の茶畑で、東京紅茶を手に話し込む加畑さん(左)ら=東大和市清水で
販売されている「東京紅茶」と「東京緑茶」

 東大和市のNPO法人が、地元の狭山茶の葉を使った紅茶を販売し始めた。

 製造会社に協力して地場産業を盛り上げ、街の活性化を図ることが狙い。世界に通用する商品に育ってほしいという願いを込めて、「東京紅茶」と名付けた。

 販売しているのは、NPO法人「創造エンジン」(山田ユウキ理事長)。メンバー約60人がイベントの企画・運営などに取り組んでいる。製造している「木下園製茶工場」は1950年頃に創業し、緑茶の栽培から販売までを一貫して手がけている。

 同社が紅茶を作るようになったのは、代表の木下修一さん(41)が紅茶好きの知人から頼まれたことがきっかけ。8年前から、経営する店で少量を販売していた。

 2年半前、木下さんの知人で創造エンジン常務理事の小林知久さん(31)が、店を訪れた際に紅茶に着目した。「東京の紅茶なんて聞いたことがない。味もいい」と、ブランド化を提案した。

 狭山茶を特産品に持つ同市は、茶葉の作付面積が約830アール(2005年)と都内4位を誇るが、近年は宅地開発の影響で減少傾向にある。ブランド化が街おこしにもつながると考えた。

 販売は昨年9月から。パッケージデザインは、武蔵野美大(小平市)卒の創造エンジン事務局長、加畑さおりさん(23)が担当した。

 四角い缶の周囲に、紅茶を飲んで落ち着いた夜を過ごすことをイメージして満月の絵や、東京タワー、原宿の街並み、東大和の多摩湖などがデザインされている。「ビルや商店、住宅、自然が入り交じる東京の街をイメージした」という加畑さん。

 紅茶はクセがなくて飲みやすく、まろやかな味が好評だ。狭山茶をブランド化した「東京緑茶」も合わせて販売しており、木下さんは「パッケージの雰囲気が良く、若い人が手に取りやすい商品に仕上がった」と喜ぶ。

 東京紅茶、緑茶ともに1個1000円(20グラム入り)。購入は販売ホームページ(http://www.tokyo-tea.com/)。問い合わせは創造エンジン(042・562・3115)へ。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090116-754442/news/20090131-OYT1T00533.htm