日航が20年にわたり手掛けてきた人気の客室乗務員カレンダーの制作を、今年で打ち切ることが分かった。景気悪化を受けた経費削減の一環だが、「あこがれの客室乗務員に会えなくなる」と惜しむファンの声が聞こえてきそうだ。
バブル景気に沸いた1989年、航空会社の「花形」である客室乗務員をモデルに発行された。壁掛け型と卓上型の2種類があり、毎年暮れになると一般書店などで販売されていた。年代物になるとネットオークションで1万円近くの高値が付くことも。
モデルとなる客室乗務員は「サービスイメージに合った笑顔の良さ」を基準にした毎年約20人。モデル選考から印刷まで約1年半かかる手の込みようだったという。
ピーク時の93年には、壁掛け型カレンダーで約10万部印刷されたが、販売部数は景気悪化や時代の流れとともに徐々に減り、09年版は半分の約5万部まで減少した。
02、03年にモデル撮影を手掛けた写真家の立木義浩さんは「撮影当時、世間にはまだ客室乗務員へのあこがれが強かった。時代の流れを感じます」と話した。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090131-OHT1T00144.htm