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2009年01月30日(金) 08時04分

悪質商法「ちょっと待ったぁ」 伊賀市社協が冊子を共同製作産経新聞

 悪質商法の撃退に取り組む伊賀市社会福祉協議会が、さまざまな手口や撃退方法をまとめた冊子「ちょっと待ったぁ、その契約」を、仙台市のNPO法人全国コミュニティライフサポートセンター(CLC)と共同製作した。高齢者や障害者などをターゲットにした悪質商法は、全国的な社会問題ともなっており、同社協は「高齢者などに接する人に読んでもらい、被害防止に役立ててほしい」としている。

 同社協は平成18年度から、市民による自衛組織「いが悪徳バスターズ」を作り、悪質商法の被害を未然に防ぐ活動を展開。今回の冊子には、その活動の中で実際に市内で起きた悪質商法の事例や、被害に遭いそうになった場合の対処方法などをマンガやイラスト、写真を使って分かりやすく紹介した。

 B5判、40ページで、第1部では催眠商法やマルチ商法などの悪質な事例を掲げ、撃退法として10カ条の心得を書いた。「こんなとき、どうする?」と題した第2部では、マンガをふんだんに使って、還付金詐欺などの手口や解消法などを詳述している。

 また、代金が返還されるクーリングオフ制度の活用も奨励しており、手続きに必要な契約解除通知書を切り取って使えるように工夫している。

 同社協の先進的な活動が、CLCの関係者の目に留まり、今回の共同製作につながった。初版は3000部を発行。1部800円。購入は同社協((電)0595・21・1112)などで受け付ける。

 同社協のまとめによると、19年度は市内で111件の消費者トラブル相談を受け付けた。被害総額は約6700万円で、返金や支払い阻止、クーリングオフなどの手続きを行ったケースも多くあるという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090130-00000097-san-l24