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2009年01月30日(金) 23時47分

小田原のそば店から出火、2人死亡スポーツ報知

 30日午後1時すぎ、神奈川県小田原市荻窪の飲食店「そば処トモエ」から出火、2階建て店舗の1階約70平方メートルと2階の一部を焼き、約1時間後に鎮火した。店内で男性2人の遺体が見つかったほか、全身にやけどを負った男性4人が病院に運ばれた。出火時には大きな爆発があった。

 店主の条生弥さん(71)と、不動産関係の男性が行方不明となっており、小田原署は死亡したのはこの2人とみて身元確認を急いでいる。同署や消防によると、搬送された4人も不動産関係の男性。同県相模原市の堺務さん(66)と、堺さんの次男弘充さん(23)が重体。地主で同県大井町の武井一利さん(53)と、堺さんの長男健さん(27)が重傷。

 小田原署によると、火事の直前に店内で、武井さんと条さんが店の明け渡しをめぐりトラブルになったという。武井さんは搬送中、救急隊員に「条さんが頭から油をかぶって自分で火を付けた」と話しており、同署は殺人、殺人未遂などの容疑で捜査、トラブルの詳しい内容を調べている。

 条さんはこの日、妻(60)に「不動産の話し合いがある」と言って店に出掛けた。店内では武井さんが「店を閉めてほしい」と持ちかけ、条さんが「待ってほしい」と応じ、トラブルになったという。

 同署や消防によると、店には出火時「臨時休業」の張り紙が出され、のれんもかかっていなかった。当時、店内では条さんを含めた6人がいた。

 1階の事務室と厨房(ちゅうぼう)の焼け方が最も激しく、ガソリンのようなにおいが充満、出入り口は施錠されていた。店は地上2階、地下1階建てで、条さんは同じ建物内で不動産業も営んでいたという。

 現場はJR小田原駅から北に約1キロ。小田原市役所の道向かいで、小田原署の近く。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090130-OHT1T00309.htm