東大寺(奈良市)に伝わる宝物や古文書を一括して管理する「東大寺総合文化センター」の起工式が30日、境内の建設予定地で行われた。免震構造の展示室を造って国宝級の仏像を安置し、来年秋のオープンを目指す。
東大寺は仏堂に収まりきらない国宝・重要文化財級の仏像や寺宝を多数、奈良国立博物館などに預けている。境内の収蔵庫や古文書を収める図書館も老朽化しており、大型の収蔵施設が必要になっていた。
センターは鉄筋コンクリート3階建て(地下1階)で、延べ床面積約5900平方メートル。1階中央部に展示室を配置、収蔵庫と図書館を備える。
地下に遺構があり、大規模な基礎工事ができず、建物の耐震化に限界があるため、展示室と主要な収蔵庫を大きな箱の中に別の箱が入るような二重構造にして、床下に横揺れを吸収する免震装置を12基設置。縦揺れには、免震性を持つ展示台を採用し、対応するよう検討している。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090130-OHT1T00142.htm