秋田県藤里町で2006年に起きた連続児童殺害事件で、殺人と死体遺棄の罪に問われた無職畠山鈴香被告(35)の控訴審第6回公判が30日、仙台高裁秋田支部(竹花俊徳裁判長)で開かれ、検察側が弁論であらためて死刑を求めた。
続いて弁護側も弁論を行い、この日で結審する。
弁論で検察側は、死刑求刑に対し無期懲役を言い渡した一審判決は不当と主張。長女彩香ちゃん=当時(9)=への殺意や、2軒隣の米山豪憲君=当時(7)=殺害時の責任能力がそれぞれあったとし、「豪憲君の遺族の峻烈(しゅんれつ)な処罰感情もあり、死刑の選択はやむを得ない」と強調した。
これまでの公判で弁護側は一審同様、彩香ちゃんへの殺意を否認し、豪憲君殺害時は心神耗弱だったと主張している。
畠山被告は控訴審で、一審に比べて事件について「忘れた」などの供述が増えている。
昨年3月の秋田地裁判決は、彩香ちゃんへの殺意と豪憲君殺害時の責任能力を認めた上で計画性を否定。検察側、弁護側双方が控訴した。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090130-OHT1T00140.htm