福岡市西区で19日にマンションから飛び降り自殺した市立内浜中1年の男子生徒(13)が担任の男性教諭(37)に体罰を受け、この生徒が自殺当日の朝に母親の携帯電話の留守電におえつのようなうめき声を残していたことが29日、分かった。着信は十数回あり、母親は勤務中で気付かなかった。
また、この教諭は生徒が亡くなる3日前の今月16日にも忘れ物をした罰として生徒の額をげんこつでたたいていた。生徒の携帯電話には「先生がまたなぐった」などと書かれた知人あての未送信メールも残っていた。この教諭は別の生徒に対し「空気が読めない」と中傷するような発言をしたという話もある。
会見した薄公治校長によると、昨年6月17日、男子生徒が同級生をいじめているとの情報があり、担任は生徒を理科準備室に呼んで事情を聞いた。生徒が質問に答えなかったため、担任は足でひざを4回けったり、手帳やこぶしでたたいたりした。けがはなかった。
その翌日、生徒の母親から「息子が死にたいと言っている」と連絡があり、担任は生徒宅を訪れ、謝罪。校長が担任に注意した。母親によると、生徒は「何を言っても信じてもらえない」と学校側の対応に不満を感じていたという。
学校側は体罰やいじめなどあった場合、事故報告書を市教委に提出する義務があるが、事実関係を把握しながら、義務を怠っていたことも分かった。市教委は「学校側の対応に問題があった」として、口頭で薄校長を指導した。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090130-OHT1T00047.htm