東京都は29日、都立墨東病院(墨田区)の入院患者271人分の氏名や症状などの個人情報がインターネット上に流出したと発表した。
職員を合わせると、計640人分に上る。男性事務職員(27)が自宅パソコンでファイル交換ソフト「ウィニー」を使っていたことが原因で、都によると、都立病院の患者情報がネットに流出したのは初めて。整形外科や皮膚科の患者が多かったという。
発表によると、流出したのは2005〜06年に入院していた患者らの情報。男性事務職員は昨夏、同病院の女性看護師(42)から、私物のUSBメモリー(外部記憶媒体)内の壊れたデータ復元を依頼され、自宅パソコンにデータを移した。その中に、以前の入院患者の名前、年齢、病名などが入っていた。職員はデータをそのまま保存、パソコンがウィニーを通じてウイルス感染したため、昨年12月末、患者情報のほか、当初からパソコンに保存していた病院職員の氏名や住所なども流出した。
都は昨年1月からは職場で私物メモリーを使うことを禁じている。都はこの日の記者会見で「深くおわびする」と謝罪。関係者の処分を検討する。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090129-OYT1T01003.htm