2009年01月29日(木) 02時36分
<文科省>教員負担軽減を 全国に調査研究委託へ 09年度(毎日新聞)
教員の多忙さを解消し子どもと向き合う時間を確保しようと、文部科学省は09年度、全64都道府県・政令市教委に対し、教員の負担軽減策を探る調査研究を委託する方針を決めた。複数校による事務共同化や会議削減などに取り組む自治体もあり、多くのアイデアや成果を集め、効果的な対策につなげていきたい考えだ。
文科省が06年、40年ぶりに実施した教員の勤務実態調査によると、公立小中学校の教員の平均残業時間は月約34時間で、40年前の約4倍。授業や生徒指導以外にも、教委などへの報告書や会議が多く、小中とも約6割の教員が「仕事が多過ぎる」と答えた。
そこで文科省は08年度、11の府県市教委に対し負担軽減策の調査研究を委託。成果は年度内にまとめるが、09年度は対象を広げることにした。研究内容は▽事務共同化▽弁護士や医師らで構成するサポートチーム設置など保護者への対応策▽教員のメンタルヘルス対策−−などの中から選んでもらう。
11教委のうち広島県教委は、事務の共同化を進めている。県内全小中学校を92グループに分け、各校1人ずついる事務職員が週に1〜2回、グループの拠点校に集まって会計処理などを行う。事務効率化で、PTA会費の徴収などを教員に代わって事務職員が行えるようになったという。
群馬県教委は05年度から教員らが対象の会議や調査・照会を見直している。07年度は会議183件のうち50件を廃止したり、回数や対象者を減らすなどした。調査・照会も165件のうち37件は、調査項目数を減らすなどした。【三木陽介】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090129-00000020-mai-soci