自動車部品メーカーが集積する総社市に昨春、西日本で初めて開校したブラジル人学校「エスコーラ・モモタロウ・オカヤマ」は、「派遣切り」で職を失った保護者や児童の支援に乗り出している。親の再就職のための日本語教室や子どもの授業料免除を始めた。
同校は岡山県内の教育関係者らでつくる特定非営利活動法人(NPO法人)「ももたろう海外友好協会」(同市)が開いた。当初、24人がポルトガル語や日本語を学んでいた。しかし昨秋からの景気悪化で、保護者の大半を占める地元自動車部品メーカーの派遣従業員の契約打ち切りが急増。授業料(月額小学生3万円、幼稚園4万2000円)を払えないケースが続出した。
昨年末には子どもの数が2人に落ち込んだため、今月から当面、小学生の授業料を全額、幼稚園は1万円を免除。現在、15人に回復した。
【写真説明】日本語を学ぶブラジル人の保護者ら