2009年01月29日(木) 11時50分
酸化数が攻撃力:「化学の戦闘」カードゲーム、14歳の少年が開発・販売(WIRED VISION)
Z.
子供たちは、自由な時間と自由な想像力がたっぷりとあるかぎり、何々ごっこや、仲間ルールの野球もどき、とっさに考案する卓上RPGゲームといった、自分たち独自のゲームを生み出すものだ。
Anshul Samar君(14才)はそういった創造的活動を追求し、ついに論理的帰結にまで到達した。化学を基にした独自のファンタジー戦闘カードゲーム『Elementeo』を作り上げたのだ。
[現在24.95ドルで販売している]
このゲームは、化学元素、化合物、そして触媒などからなる121枚のカードが基になっている。
各カードには、元素の説明、化合物の用途と化学的性質などが書いてある。たとえば「酸素カード」は隣り合った金属カードを錆びさせることができ、「銅導体カード」はあらゆる金属にショックを与えることができる。
元素の酸化数は攻撃力として利用でき、ボード上での動きはその物理状態が決定する。各カードの化学的性質を利用して、戦略的に相手の電子をゼロにするのがこのゲームの目的だ。
Samar君は2007年、[先天的に平均よりも顕著に高い能力を持つギフテッド(Gifted)と呼ばれる英才児を支援するための団体]カリフォルニア・ギフテッド協会(California Association of the Gifted)から得た資金500ドルを元手に、2人プレイ用のキャラクター・カードゲーム(CCG)の試作品を制作した。これが、起業家カンファレンス『TiEcon』の会場で人々を驚かせた。
個人の創意と科学的な知識、そして古き良きファンタジーの視点が独創的な形で融合したこの話は、ギークな親たちをワクワクさせることだろう。
[サイトによれば、Samar君が化学カードを思いついたのは小学校4年のときだったが、それから数年かけて開発と販売までにこぎつけたという。Samar君は現在、9年生(中学3年に相当)だが、Alchemist Empire社の最高経営責任者。以下の動画は、Samar君本人がカードを説明する内容。
なお、日本では、「プラスイオンとマイナスイオンの組み合わせで化合物を作るゲーム」『奥野かるたイオンカード』が約2000円で販売されている。また、環境省もケミストリーカードゲームを作成している]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090129-00000000-wvn-sci