1872年創業の北海道の老舗百貨店「丸井今井」(札幌市)は29日、民事再生法の適用を札幌地裁に申請し、開始決定を受けたと発表した。同社によると、2008年12月末時点での負債総額は約502億円。
業務提携先の伊勢丹(東京)に同日、支援の継続とスポンサー就任を要請。三越伊勢丹ホールディングスは「至急検討に入る」と発表した。
丸井今井は札幌本店と旭川、函館、室蘭に計4店舗を展開。営業は継続しながら、店舗の再編やパートなどを含め計約1500人いる社員の削減も視野に再建策を探る。
丸井今井によると、1997年の北海道拓殖銀行破たんで経営危機が表面化した後、店舗の閉店や伊勢丹の支援を受けるなど経営再建を図ってきたが、08年1月期には43億円の純損失を出した。さらに景気悪化で08年11月以降の売上高は前年比85%程度に落ち込み、08年12月末時点で約5億5000万円の債務超過に陥った。
札幌市内で記者会見した畑中幸一社長は「われわれの努力不足もある。ご迷惑とご心配をおかけして申し訳ない」と陳謝した。
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