栃木県警矢板署は28日、空き巣先に住む女性と風俗店の女性従業員から現金などを盗んだとして窃盗の疑いで、宇都宮市の無職・中村清容疑者(36)を逮捕した。調べでは、中村容疑者は昨年12月24日、矢板市内の女性宅に侵入し、部屋にあった商品券などを盗んだ。さらに、その場にデリバリーヘルス(デリヘル)の女性を呼び、目隠しをして手足を縛り“緊縛プレー”を楽しんだ上、現金4万円を盗んだ疑い。女性を放置し、中村容疑者は逃走した。
クリスマスイブに空き巣に入った揚げ句、その場にデリヘル嬢を呼び、縛り上げて逃走するという大胆不敵な窃盗犯が逮捕された。
矢板署などによると、中村容疑者は昨年12月24日昼ごろ、矢板市の派遣社員の女性(36)宅に鍵がかかっていなかった窓から侵入。まずは、部屋にあった商品券(計約5万1000円相当)などを盗んだ。
さらに、女性宅にあった電話機から栃木県内のデリヘル店に電話。その場に風俗店従業員の女性(24)を呼んだ。中村容疑者は、サービスの一環として女性に目隠しをして手足を縛り上げると、女性に向け“発射”。
その後、動けなくなっている女性をその場に放置。現金4万円が入った女性のポーチや着ていた衣服を盗み、逃走した。4万円のうち、1万円は店側がお釣りとして用意したもので、残る3万円は中村容疑者がプレー代として女性に払ったものだった。
女性が在籍したデリヘル店によると、中村容疑者は約2万円の「90分コース」を頼んだという。同店では緊縛などのオプションプレーは用意しておらず、同店関係者は「2人はその場で(縛るなどのプレーの)交渉をしたのでは」と話している。
通常、無理やりに相手を縛り室内に閉じこめれば、監禁などの罪に問われる。だが、今回のケースはサービスの一環として双方が合意。中村容疑者は前金を払った上で行為に及んでおり、女性も監禁については被害届を出していないという。
女性にけがはなく、自力でひもを解き110番した。不審車情報から容疑者を割り出したという。中村容疑者は容疑を認めている。
風俗店関係者によると、宇都宮市や日光市などでは、同様の手口の事件が頻繁に起きており、栃木県警では今回の事件との関連性を調べている。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090129-OHT1T00041.htm