麻生太郎首相(68)は28日、衆参両院の本会議で施政方針演説を行った。民主党の小沢一郎代表(66)に逆質問し、対決姿勢をむき出しにした昨年9月の所信表明演説とは一変、課題を淡々と述べた。一方でオバマ米大統領ばりに「変革」を盛り込み、オバマ人気に便乗した形だ。
「変革には痛みが伴うが、それを恐れてはいけない」。支持率急落が威勢の良さをそいだのか、首相は得意のべらんめぇ調を封印。米国の若い新リーダーのキャッチフレーズが飛び出した。前回は12回も連呼した「民主党」という党名にすら1度も触れず。
句読点を含めて8467字の演説は、1982年の鈴木善幸元首相(7393字)以降で最短だった。
細田博之自民党幹事長(64)は「気力に満ちていた」と評価。しかし津島派幹部は「目玉がなかった。政策を並べただけ」と酷評。ある公明党議員が「やる気のない演説。みんなが漢字を間違えるかどうかばかりをチェックしていた」と突き放すなど、評価は割れた。
麻生首相はオバマ大統領と29日朝(日本時間)にも電話会談を行う方向で調整している。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090129-OHT1T00057.htm