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2009年01月29日(木) 23時34分

景気後退は19年11月から 拡大期間は戦後最長産経新聞

 内閣府は29日、「景気動向指数研究会」を開き、平成14年2月から続いた戦後最長の景気拡大の「山」は19年10月で、11月から景気後退が始まったと正式に判定した。景気拡大期間は69カ月で、これまで最長だった「いざなぎ景気」の57カ月(昭和40年11月〜45年7月)を1年上回った。

 輸出型企業が業績を伸ばしたものの、賃金に反映されず、家計に実感が乏しい景気拡大だった。米国は2007(平成19)年12月から景気後退に入っており、日米の景気は、ほぼ同時期に後退局面に入ったことになる。

 当時景気拡大を主導したのは、薄型テレビなどのデジタル家電を中心とした輸出型企業だった。欧米市場に加えて、経済発展で急激に消費を伸ばした中国などの新興国向け輸出が好調に推移した。

 だが、国内はデフレ下で賃金が伸びず、個人消費も低調だった。同研究会の吉川洋座長はこの日、「社会保障制度の将来図を明確にすることが課題」と述べ、将来への不安が消費を抑制している要因の一つだと強調した。

 景気の山の時期は、景気の総合的な動きを示す統計である「景気動向指数」を基に算出し、指数を構成する項目などを詳細に分析して確定する。

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