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2009年01月28日(水) 10時31分

J・アップダイク氏死去…「走れウサギ」の米作家スポーツ報知

 小説「走れウサギ」などで現代の米社会に生きる人々の不安をとらえた、米国を代表する作家の1人、ジョン・アップダイク氏が27日、肺がんのため米東部マサチューセッツ州のホスピスで死去した。76歳だった。米メディアが伝えた。

 郊外の街で生きる「ウサギ」こと青年ハリー・アングストロームを主人公にした「走れウサギ」(1960年)が出世作。続編の「帰ってきたウサギ」(71年)などウサギ4部作でピュリツァー賞を2度受賞。ノーベル文学賞候補にもたびたび名前が挙がった。

 32年、東部ペンシルベニア州レディング生まれ。ハーバード大卒業後、文芸誌「ニューヨーカー」のスタッフを経て文壇デビュー。多作で、長編小説ではほかに映画化もされた「イーストウィックの魔女たち」(84年)など。短編小説や詩、エッセーも手掛け、「最後の4割打者」テッド・ウィリアムズを題材にしたエッセーも有名。

 私生活では1度離婚、晩年は4人の子供らとともにマサチューセッツ州ボストン郊外で過ごした。(共同)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090128-OHT1T00139.htm