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2009年01月28日(水) 00時00分

歓迎・批判…給付金に街の声中国新聞

 定額給付金が盛り込まれた2008年度第2次補正予算が成立した27日、中国地方の街頭では、やりくりが厳しさを増す生活費の足しとして早期支給を求める声がある一方、総額2兆円を「ばらまき」とする批判が相次いだ。景気浮揚効果を疑問視する意見も根強かった。

 松江市の契約社員山下和男さん(67)は「生活が大変なので、わずかでもありがたい。おいしい食べ物でも買うつもり」と歓迎する。街角には、複雑な表情がにじんだ。広島市安佐南区の自動車修理工前田達秀さん(51)は「ありがたくもらうが、1回飲みに行ったら消えてしまいそう」。

 効果が不確かな景気対策の「代価」として2兆円投入する政策に対し、「無駄遣い」との批判が止まらない。廿日市市のアルバイト住本新さん(22)は「将来的には自分たちの世代が税金で返していくことになる。国民の意見を無視している」と憤る。

 緊急対策が迫られている課題に税金を重点配分しないのか、疑問の声は後を絶たない。安佐南区のパート店員花木玲子さん(39)は「なぜ一律給付なのか分からない。もっと経済的な弱者に優しい政策を」と訴えた。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200901280040.html