夫や恋人の暴力(DV)を受けた女性たちが一時避難するシェルターへの入居者の2割が元の家庭に戻っている実態が、福山市の特定非営利活動法人(NPO法人)「ホッとるーむふくやま」の全国調査で分かった。経済的自立の困難さが背景とみて、課題を示した。調査は昨年11月にあった全国シェルターシンポジウムに先駆け7、8月に実施した。全国100団体にアンケートを送り、民間、公営の計60団体が回答。07年4月から1年間の入居者は、計3047人だった。
退去後の行き先は、元の家庭が19%、賃貸住宅が18.3%、実家が15.4%の順だった。前向きに家庭に戻る人もいるが、出入りを繰り返すなど心配なケースもあるという。2月9日午後7時から、福山市本町の市民参画センターで全国シンポジウム報告会を開く。全国調査の結果も解説する。