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2009年01月28日(水) 11時50分

不況の中の勝ち組:典型はNetFlix社WIRED VISION

「100年間で最大の経済収縮」の真っ最中であっても、勝ち組は現れる。そのチャンスはどこにあるのだろうか? 当然のことだが、安い食事と娯楽だ。

[米国最大のオンラインDVDレンタル企業である]米NetFlix社は、不景気から恩恵を受けていると見られる企業の1つだ。同社の第4四半期の利益は45%増加し、加入者は倍増した。現四半期には、さらに90万人の新規顧客を見込んでいる。

さらに、同社が新規顧客を獲得するコストは、この数ヵ月間で下がっている。[リンクされている記事によると、マーケティング・コストが23%落ち、利益率が上がったという。2008年11月からXboxにストリーミング配信が開始されたことも好影響という。なお、NetFlix社は、サイトを利用した顧客の満足度が高いことでも定評がある]

逆資産効果[保有する資産の価値が下落したことで、消費や投資を控えること]で苦しむ人々は、娯楽に使う予算を切り詰め、休暇をずっと家で過ごす計画を立てている。月に10〜20ドルでオンデマンド映画を好きなだけ見られることが、非常に魅力的に思えるようになるのも無理はない。[NetFlix社の料金は、1度に1枚のDVDを1ヵ月間好きなだけ借りられる場合で4.99ドル。さらにパソコンで無制限で見られる条件が付くと8.99ドル]

われわれが共通して感じている沈滞感や惨めな思いから恩恵を得ている企業は他にもあるかって? 米McDonald's社も好調だし、米Wal-Mart社ではバーゲン攻勢が続いている。[McDonald's社の2008年10—12月期決算によると、米国のほか欧州やアジアを含むすべての地域で既存店の売上高が伸び、ドル高効果を除くと、実質的に5%の増収という]

次の勝ち組は何だろうか? ネットワーク・テレビの視聴率が突然急上昇するかもしれない。ゲーム機器が飛ぶように売れるかもしれないし、月並みな俳優Kevin James主演のコメディ映画が2週間で6500万ドルのチケット収入を得るかもしれない。[ファミリー向けコメディー『Paul Blart: Mall Cop』は、1月16—18日の北米映画興行収入ランキングで初登場首位となった。同作品は、ショッピングセンターの警備員が、ハイテクを駆使した窃盗団に挑むというストーリー]

[2008年の米国年末商戦において、任天堂が絶好調だったという日本語版過去記事はこちら]

デジタルやクラウド・コンピューティング、オンラインといったものは、現在の嵐をしのぐためにどのように役立つだろうか? 状況が再び上向きに転じるまで、読者の皆さんなら何をやめるだろうか?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090128-00000002-wvn-sci