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2009年01月27日(火) 08時03分

金築氏が最高裁判事就任 世の中から遊離しないよう産経新聞

 前大阪高裁長官の金築誠志(かねつき・せいし)氏(63)が26日、新しく最高裁判事に就任した。最高裁で会見した金築判事は「重責だが、社会や経済の動向を見極め、世の中の動きから遊離した判断をしないように気をつけたい」と感想と抱負を語った。

 5月から始まる裁判員制度については「国民と裁判所のかかわり方が変わるという意味で意義深い。制度が日本に定着し、司法が国民に身近になるのは画期的なできごと」と述べた。

 過去の経歴で印象深いのは平成5年から3年間務めた東京地裁商事部での体験。「バブル崩壊の余波で、株主代表訴訟や会社更生事件を扱った。経営の立場から物事を見るいい経験だった」と話した。

 金築判事は定年退官した泉徳治氏の後任。東大卒、昭和44年判事補。司法研修所長、東京地裁所長などを経て、平成18年10月から大阪高裁長官。島根県出身。

 また、最高裁事務総長には26日、前千葉地裁所長の山崎敏充(やまさき・としみつ)氏(59)が就任した。

 会見で山崎事務総長は「事務総長は裁判を裏方として支える司法行政のトップ。裁判員制度の定着と改善に向けて、真心を込めて、問題を誠実に処理していきたい」と話した。

 山崎事務総長は大阪高裁長官に就任した大谷剛彦氏の後任。東大卒、昭和50年判事補。最高裁人事局長、最高裁事務次長などを経て、平成20年1月から千葉地裁所長。大阪府出身。

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