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2009年01月27日(火) 02時33分

<WHO>臓器移植で指針改正へ 通し番号で臓器を追跡毎日新聞

 世界保健機関(WHO)執行理事会は26日、臓器移植を受けた患者と生体移植の臓器提供者について、所在や健康状態の継続的な追跡調査の実施を加盟国に勧めることを決めた。移植された臓器に世界共通の通し番号を付けて追跡することで、不正な臓器移植を防ぐ狙いがある。91年に制定した臓器移植ガイドラインを改正し、5月の総会で正式に採択する見通しだ。

 追跡調査の実施は日本など38カ国が共同提案した。日本移植学会は世界に先駆けて海外で移植を受けた患者や、過去に手術を受けた患者を対象に、情報を暗号化して管理する制度を今月から始めている。

 臓器移植ガイドラインは、WHOが移植医療の国際基準として制定。移植医療は広まったが、慢性的なドナー不足により、臓器売買や生体移植が激増した。WHOは04年、臓器売買など不正な移植を防ぐためガイドラインの改正を決定、議論を進めてきた。改正案には、プライバシーに配慮して情報を公開することも盛り込まれる見込み。【関東晋慈】

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