2009年01月27日(火) 02時30分
<公務員改革>道筋の「工程表」を閣議決定へ 人事機能集約(毎日新聞)
政府が国家公務員制度改革の道筋を示す「工程表」の最終案が26日、明らかになった。国家公務員制度改革基本法で定められた「内閣人事局」の名称は、総務省行政管理局と一体化することから「内閣人事・行政管理局」に改称し、局長は官房副長官が兼任する。国家公務員の幹部人事を一元化するため、人事院、財務省など4府省にまたがる人事関連機能を同局に集約する。人事院などは機能移管に反対しているが、政府は「工程表」を30日に閣議決定し、3月に関連法案を今国会に提出する方針。
工程表によると、総務省の行政管理局と人事・恩給局を内閣官房に移管し、昨年成立した基本法が求めていた内閣人事局と統合する。人事院が持つ各府省のポスト定数を決める「級別定数」管理機能も同局に移管する。
国家公務員への労働基本権付与については、政府の「労使関係制度検討委員会」(座長・今野浩一郎学習院大教授)の「結論を待つ」として、付与を留保した。
官僚による国会議員への事前の根回しが問題視されていた「政官接触」については原則禁止し、接触した場合は今国会に提出を予定する「公文書管理法」により、公文書として公開し、その基準を定める。現行のキャリア、ノンキャリア制度も廃止し、新試験制度を同局が企画し、11年度から実施することが盛り込まれた。
内閣人事局への機能移管をめぐっては、26日に甘利明行政改革担当相が人事院の谷公士総裁と会談。谷総裁は、行革相が求めている「級別定数」管理機能などの移管について、同局と人事院の両方に機能を分割することを主張したが、決裂した。人事院の同意がないまま決定を強行する可能性が強まっている。【塙和也】
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