新広島市民球場(広島市南区)で広島東洋カープに声援を送るファンの気持ちを高揚させようと、市はオープンを前にカラー舗装の工夫をこらしている。JR広島駅から向かう歩道は球場に近づくほどチームカラーの「赤」が濃さを増す—などのユニークな仕掛け。完成する3月末に向けて工事を進めている。
広島市立大に球場周辺の舗装のデザインの検討を依頼。非常勤助教の中村圭さん(33)ら4人のグループが主要コースの舗装に赤を多用し、球場と街の一体感を演出するプロジェクト「カープ・ストリーム」を提案し、市が採用した。
広島駅から球場までの徒歩による2つの主要ルートのうち、南側の大州通りは約900メートルの距離。駅近くは水面をイメージしたグレーが歩道の色の基調だが、球場に近づくにつれて、赤やオレンジなど赤系統の色が増えるようにする。
市道路課は「路面の色の濃さで球場までの距離も分かり、道しるべにもなる」。もう一つのルートである市道約600メートルに新設する歩道も赤くする。
【写真説明】赤色が濃さを増し、新球場(左奥)に近付く大州通りの歩道。外周道路に入ると、よりカラフルになる(広島市南区)