26日午後10時ごろ、山形県鶴岡市大西町の「鮮魚料理きぶんや」(相沢巌さん経営)でフグを食べた客7人が体のしびれを訴え、家族が119番した。
鶴岡署によると、鶴岡市の無職佐藤朝吉さん(68)が意識不明の重体。同市の公民館事務局長五十嵐孝志さん(55)は一時重体となったが、容体が若干持ち直し重症となった。5人が手足のしびれを訴えている。
フグ料理は相沢さんが調理したとみられ、鶴岡署の調べに対し相沢さんは「フグの調理師免許は持っていない。白子はうまいと聞いて出した」と説明しているという。店はフグの営業届を提出しておらず、県が年1回開くフグ調理者の講習会にも参加していなかった。県警は27日、業務上過失傷害容疑で同店を家宅捜索、保健所も立ち入り調査し、原因を調べている。
佐藤さんらは26日午後6時半ごろから、8人で同店のフグ刺しや白子などを食べたという。1人はフグ料理に手を付けなかった。食事中に佐藤さんが体調不良を訴えたため、相沢さんが車で病院に搬送。帰宅した五十嵐さんの体調が急変したため、家族が119番した。
相沢さんは鶴岡署にメアカフグを調理したと説明しているという。松島水族館(宮城県松島町)によると、メアカフグは、肝臓や卵巣に毒がある天然のトラフグとは異なり皮にも毒があるため注意が必要という。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090127-OHT1T00156.htm