三重県四日市市の私立海星高校で、1年生の男子生徒から「携帯のメモリーカードを盗まれた」と相談を受けた担任の男性教諭(57)が、同じ学級の生徒23人を疑って指紋を採り「警察に届ける」と話していたことが27日、分かった。
西田秀樹校長は「人権、人道上あってはならない不適切な行為だった」として、生徒らに謝罪、男性教諭の処分を検討している。
校長によると、21日の昼休み、生徒が教諭に、柔道場での体育の授業後、携帯電話のメモリーカードがなくなったと届け出た。授業中は携帯電話など貴重品は学級全員分を袋にまとめ、柔道場に置いていた。教諭は同日のホームルームの時間、生徒らに名乗り出るよう訴えたが誰も名乗り出なかったため、盗難にかかわっていないと判断した一部生徒を除く23人に親指を朱肉に付けさせ紙に押させた。
教諭は実際には盗難事件として警察に届け出ておらず、指紋を押した紙も自分で保管していた。「指紋を採って警察に届けると言えば、びっくりして申し出るだろうと思った」と話しているという。
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