スペインからの報道によると、マドリードのプラド美術館は26日、スペインの画家ゴヤ(1746—1828年)の作品として展示してきた「巨人」は、実際にはゴヤの弟子、アセンシオ・フリアが描いた可能性が強いとの結論を発表した。
「巨人」の作者については昨年、「ゴヤではない」との見方が示され、美術館でゴヤのほかの作品や弟子たちの作品との比較研究が進められてきた。
その結果、「巨人」は光や色の扱いが稚拙で、ゴヤのほかの代表作と明らかに違うことや、絵の左下にフリアの頭文字であるA・Jの署名が見つかったことなどから、専門家らがフリア作との見方で一致した。
「巨人」は1931年以来、プラド美術館が所蔵・公開しており、同美術館の人気作品の1つ。ゴヤの作品ではなかったと判明したことについて美術館側は「(公開を始めた当時は)ゴヤに関する研究が緒に就いたばかりで、真贋(しんがん)の見極めが不十分だった」と釈明している。(共同)
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