2009年01月27日(火) 01時20分
<オバマ米大統領>自動車の排ガス規制強化の方針を表明(毎日新聞)
【ワシントン斉藤信宏】オバマ米大統領は26日、ホワイトハウスで演説し、自動車の排ガス規制を強化する方針を表明した。排ガス中の温室効果ガスの3割削減を義務づけたカリフォルニア州の独自規制を容認する一方、全米の燃費規制も厳しくする方針を示した。ブッシュ前政権からの政策転換を環境・エネルギー分野でも進める構えで、日本を含む世界の自動車・エネルギー産業に影響を与えそうだ。
大統領は「将来の低燃費車が米国内で生産されるよう体制を整えたい」と強調。26日にも環境保護局(EPA)など関連省庁に新たな指針を示す。
カリフォルニア州は新車の排ガスに含まれる温室効果ガスを16年までに30%削減するという厳しい内容の規制を導入している。13州が同様の規制を採用する見通しのほか、4州が導入の方針を示している。米政権が州単位の規制を容認すれば、カリフォルニア州の規制が事実上の全米標準になる可能性もあり、自動車業界は燃費改善に向けて大きなコスト負担を強いられることになりそうだ。
米国では、07年に修正されたエネルギー法の中で、20年までに乗用車の燃費基準を1ガロン当たり35マイル(1リットル当たり約15キロ)に引き上げることを明記している。オバマ大統領は、米運輸省に目標達成に向けた指針作成も命じた。
米政府はすでに、環境対応車を生産するための設備投資費用として、自動車業界への総額250億ドル(約2兆2500億円)の低利の政府保証融資を暫定予算に盛り込んでいる。
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