2009年01月27日(火) 23時45分
「いまも後悔していない」崎浜被告 調書漏洩事件(産経新聞)
奈良県田原本町の医師(50)宅放火殺人の供述調書漏洩(ろうえい)事件で、秘密漏示罪に問われた精神科医、崎浜盛三被告(51)の第6回公判は27日午後も、奈良地裁(石川恭司裁判長)で続けられた。被告人質問が行われ、崎浜被告は「医師の長男が殺人者でないことを世間に知ってほしい、という信念については今も後悔していない」と供述。供述調書を外部に見せた行為の正当性をあらためて主張した。
「僕はパパを殺すことに決めた」(講談社)の著者でフリージャーナリストの草薙厚子さん(44)に長男(18)の調書などを見せた理由を、崎浜被告は「長男に殺意がなかったことを世間に広めたかった。しかし、そのことを理解するには、長男の広汎性発達障害を知ることが必要。草薙さんはこの障害に取り組んでいるジャーナリストだった」と説明。
一方で「僕パパ」については、「本を出すことは直前まで知らなかった」「表紙に(長男が取り調べの際に書き、被告宅で草薙さんらが無断で撮影した)犯行計画書がそのまま使われていて言葉を失った」「内容も私の意図に全く反していた」と述べ、意に反する出版だったことを強調した。
そのうえで草薙さんについて、「調書を撮影するのはコピーするのと同じ。コピーしないという約束を破ったのと、『僕パパ』がこういった形で出版されたことの両方で、結果的にだまされた」と述べた。
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