記事登録
2009年01月27日(火) 21時49分

<C型肝炎訴訟>「早く対策法制定を」 和解1年で集会毎日新聞

 薬害C型肝炎訴訟で原告と国との和解基本合意(08年1月15日)から1年を迎えたのを記念する原告側主催の集会が27日、東京都内で開かれた。原告から、約350万人とされる肝炎患者全員の救済を目的とした「肝炎対策基本法」(仮称)を早急に制定すべきだとの意見が相次いだ。

 約300人が参加。国との和解基本合意以降、製薬会社とも和解の基本合意書が締結され、恒久対策などを話し合う厚生労働省との定期協議が始まったことなどが報告された。この後、肝炎治療の充実などを目指す肝炎対策基本法制定に向け意見交換。原告団が08年10月から全国の街頭などで集めた署名が約4万6000人分に達したことが紹介された。

 国との和解で薬害C型肝炎患者を一律救済する被害者救済法が成立した。しかし、対象は特定の血液製剤の投与が証明できる患者に限られ、カルテがない患者などが提訴できないため、訴訟の原告は約1400人にとどまっている。全国原告団代表の山口美智子さん(52)は「法制定までもう一刻も待てない。350万人の怒りを共有し、人間の尊厳をかけて闘いましょう」と呼びかけた。【江刺正嘉、写真も】

【関連ニュース】
薬害C型肝炎:日本製薬との訴訟終結
薬害肝炎:全国和解受け日本製薬との訴訟終結 仙台高裁
薬害C型肝炎訴訟:日本製薬と「和解」成立 原告、賠償請求権放棄−−仙台高裁
薬害C型肝炎訴訟:和解合意1年 国の同意、2割不透明 「フィブリン糊、判断困難」
薬害C型肝炎:フィブリノゲン、当初「なし」と回答 国立43病院、診療記録

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090127-00000142-mai-soci