2009年01月27日(火) 21時34分
<人事院>機能移管、首相裁定へ 政府との折衝は平行線(毎日新聞)
政府が10年4月の設置を目指す「内閣人事・行政管理局」への機能移管を巡って、政府と人事院の折衝は27日も続いた。河村建夫官房長官は同日午後、人事院の谷公士(まさひと)総裁と会談したが、人事院が持つ各府省のポスト別定数を決める「級別定数」を管理する機能について、完全移管を求める政府案と、共管を主張する人事院との間の溝は埋まらなかった。このため、最終的には麻生太郎首相が政治決断を迫られることになりそうだ。
河村官房長官は首相官邸で谷総裁と会談。26日の甘利明行政改革担当相と人事院の交渉決裂を受けて、官邸側が説得に臨んだものの不調に終わった。河村氏は27日午後の会見で、「人事院の考え方は十分に聞いた。細部を申し上げる段階でない」と、約1時間半に及んだ会談の内容については明言を避けた。
一方、甘利氏は27日夜に開かれた国家公務員制度改革推進本部顧問会議で「機能移管を行う方向に変わりはない。官房長官も首相も私の意見と一致している」と述べ、譲歩する考えがないことを改めて強調した。
政府は同局への機能移管を明記した「工程表」を全閣僚が出席する同推進本部で30日に決定する予定。対象官庁の同意を得ないままの決定となれば異例の事態で、首相の裁定が注目される。【塙和也】
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